ロータリーファミリーの皆さま、こんにちは。魅力あふれるチーム(the lrresistibles)の皆さまに向けてお話しでき光栄です。私は、本当に、皆さまを家族同様に思っています。
数週間後に私は、素晴らしいヘルスワーカーの女性たちとお会いするためにパキスタンを訪れます。
パキスタンで、そして世界でポリオが根絶されたら、その大部分はこれらの女性たちのおかげです。
皆さまが彼女たちをサポートし、その貢献を大切にしていることを、パキスタンに行ったら彼女たちに知ってもらいたいと思います。
ヘルスワーカーとポリオ根絶活動を支援する最善の方法は、認識向上と資金調達です。
ポリオプラス・ソサエティへの参加や設立、地元の議員や政府のリーダーにポリオ根絶への支援を呼びかけてください。ポリオは今も私たちの最優先事項です。
クラブでの体験を魅力的なものとするために、ロータリーの行動計画があります。行動計画は、クラブの強みと弱み、改善点を特定する上で役立つものです。クラブがよりよくなるために変化し、ロータリーの強さを維持できるよう、皆さま全員に行動計画の推進者となっていただくようお願いいたします。
多様性、公平さ、インクルージョン、そして帰属意識へのコミットメントを広げることが重要です。奉仕の心と実行力のある人は誰でも、ロータリーに属しています。行動志向の次世代の人たちをオープンな心で迎えていただけることを願っています。DEIを受け入れれば、共通の目的のために結束しやすくなります。ともに献身し、力を注ぐことで、ロータリーは最も効果的で時代に即した存在になることができます。
平和構築は私の最優先事項の一つです。トルコのイスタンブールにあるバーチェシェヒル大学に新たなロータリー平和センターを設置する予定です。2025年2月には、「分断された世界を癒す」というテーマで、ロータリー会長平和会議を開催します。
私が最も好きな平和構築の手段の一つに、「四つのテスト」があります。すべてのロータリー会員が、単に四つのテストを暗唱するのではなく、それを真に実践していれば、世界はよりよくなるでしょう。そして、平和を世界に広げるには、まず自分自身の中に平和を見出さなければなりません。
思いやりある行動を取ることで、不安や落ち込んだ心を和らげ、既知のどのアプローチよりも社会的なつながりを効果的に促すことができます。私たちは、他者を助けることに喜びを見出しますが、バランスを取るという難題にも直面しています。自分たちを変えつつも、自分たちの真の姿に忠実であり続けなければなりません。
私のテーマカラーにオレンジとスカイブルーを選んだのは、このためです。オレンジは、変化を表します。青は、知識や知性、信頼を連想させます。自分自身を変え、世界を変えながら共に前進したいという熱い思いを表しています。
数年前、私はドミニカ共和国で浄水器の設置を手伝っていました。浄水器の片方から汚い水が入り、反対側から透明な水が出てくるのを、二人の少年が見ていました。少年の一人が私の袖をつかんで、「もう一度魔法を見せて」と言ったのです。
もちろん、その浄水器が魔法なのではありません。浄水器を輸送し、設置し、受益者の方々と協力してメンテナンスを行うために、私たちは懸命に活動しました。安全な水を簡単に入手できれば自分たちの人生が変わるということを、少年たちは知っていました。私が少しでもその力になれたと知ったことで、私の人生も変わったのです。
このため、私たちの年度のテーマは、「ロータリーのマジック」です。
誤解しないでください。私たちは魔法の杖を振って呪文を唱えるだけで会員を増やしたり、ポリオを根絶したり、世界に平和をもたらしたりするわけではありません。
それは皆さん次第です。プロジェクトを終えるたび、寄付するたび、新会員を迎えるたびに、皆さんはマジック(魔法)を生み出すのです。
私たちの1年が終わるとき、このマジックが続いていくようにする準備ができている人が大勢いるかどうかは、私たち次第です。
私はロータリーファミリーを愛しています。皆さまには地区のすべてのクラブを魅力的にする力があると知っています。学んだシンプルなことが、皆さまのロータリー人生を変えるかもしれません。そのような機会を見逃さないでください。
「ロータリーのマジック」を使って世界を変えていきましょう。
2024-25年度 国際ロータリー会長 ステファニーA.アーチック
7月1日を迎え、ロータリーの新年度、2024-25ステファニー・A・アーチックRI会長年度がスタートしました。
ガバナーノミニーデジグネイトに選出されてから2年と少しの時間を、ガバナー就任に向けたさまざまな準備のために費やして参りました。地区幹事会のメンバーをはじめとして、多くの皆様に支えられ、こうしてガバナー年度のスタートを切ることができたことをまずは感謝したいと思います。
さて、これまでに何度かご紹介しておりますが、私は、ガバナーエレクトとして2024年1月7日から11日まで、アメリカフロリダ州オーランドで開催された国際協議会に参加いたしました。この国際協議会で、志を同じくする世界中の多くの友人と出会い、同じ時間を過ごすことによって、ロータリーが大好きになって帰ってまいりました。ガバナーに就任するための燃えるようなエネルギーをいただいてきたと感じています。
ステファニー・A・アーチックRI会長は、2024-25年度のRIテーマとして、「ロータリーのマジック」を掲げられました。このマジックを生み出すのは、私たち一人一人のロータリアンの思いやりと信念に基づく行動です。
そして、アーチック会長が最優先課題としてあげられたのは、会員増強を図る行動計画を推し進めることです。会員増強については、地区当たり100名の増員かつ4つの新クラブの設立という数値目標を提示されています。行動計画(アクション・プラン)については、2019年から5年計画の最終年に当たります。「より大きなインパクトをもたらす」、「参加者の基盤を広げる」、「参加者の積極的なかかわりを促す」、「適応力を高める」という4つの優先事項は、我々ロータリアンが進むべき方向性と位置付けています。これを具体的に実現するための数値目標が、「3―Year Goals」です。これまで単年度で入力されていた「クラブセントラル」を3年間の継続性を持ったものとして各クラブが実践していくことが期待されています。その結果として、魅力ある(Simply Irresistible)クラブづくりを実現して、多くの会員増強に繋げていくというわけです。
第2の優先事項は、積極的平和を通じて分断された世界を癒すことです。ここでは、おなじみの「四つのテスト」の実践のほか、ピースポール(平和の柱)プロジェクトを紹介し、ロータリー平和センターを通じて平和の構築を呼びかけています。
最後に継続性です。これはリーダーが前任者、後任者と協力することと、クラブが取り組んできたことや根付いてきたことに目を向けることです。
次年度の地区スローガンとして掲げた「個性輝くロータリー」は、RIテーマに踏まえて、ロータリアンも、ロータリアン以外の人も、自分自身の個性を十分に発揮できるロータリーを目指すと同時に、他人の個性をも同じように重視する思いやりのある立ち振る舞いができるロータリーでありたいという思いから出た言葉です。
2830地区は小さな地区ですが、一人一人のロータリアン、ひとつひとつのクラブは、輝く個性を持っていると思います。素晴らしい体験を発信して魅力的なクラブづくりをしていきましょう。その担い手は、クラブの会長や幹事であり、地区リーダーは、個性輝く魅力的なクラブを作るための支援をしていきます。それがひいては多くの仲間を増やすことに繋がっていくでしょう。そして、こうした活動が継続性をもって次の年度に引き継がれることも重要になります。皆様のクラブにおいても、可能な限り継続性を意識していただければと思います。
そして、5つの重点項目は、
@ロータリーの行動計画(Action Plan)を理解し、推進しよう
A参加し、交流し、行動することで、ロータリーを楽しもう
BDEI+Belonging(帰属意識)を育もう
Cクラブでの体験を魅力的なものにしよう
D奉仕活動の継続性を意識しよう
です。先に述べたアーチックRI会長の重点事項をより具体的に実践することを目指しています。この中で、Aの「参加し、交流し、行動することで、ロータリーを楽しもう」は、水野功RI理事エレクトが仰るロータリーの本質を言い表している言葉だと思っています。ロータリーを楽しむことを出発点として、それぞれの重点項目を実践していくことでいいのだと思います。
魅力的なクラブづくりのためには、クラブ会長、幹事の皆様の熱意とアイディアが重要です。他のクラブの奉仕活動も参考にしながら、自分のクラブだけでは十分な活動ができない場合には、合同例会や地区の組織や委員会を利用して、会員を楽しませる工夫をしていきましょう。楽しい場所に人は集まります。会員にとって居心地のいいクラブとすること、クラブでの経験を魅力的にすることで、沢山の仲間を増やすことに繋げていきたいと思います。
そのために大切なことはDEI(Diversity:多様性、Equity:公平性、Inclusion:インクルージョン)の推進です。今年度、地区にはじめてDEI推進委員会を設置しました。会員がクラブへの帰属意識を育むために、クラブのリーダーを中心にDEIを推進し、魅力的なクラブを作っていきましょう。地区ではそのお手伝いをするためのさまざまな方法を検討していきたいと思っています。
2026年7月1日までに地区内のロータリアンが1100名に達しなかった場合、隣接地区と合併することに同意するというRI理事会の決議を受けて、緊急事態宣言を発したところではありますが、小手先の会員増強に走ることなく、まずは魅力的なクラブづくりをして、ロータリアン一人一人の個性を輝かせ、クラブの個性を輝かせることで仲間を増やしていくことを目指したいと思います。
そして年度は終わるときには、次のチームに魅力を繋げられるように、一緒に頑張っていきたいと思います。
2024-25年度 国際ロータリー第2830地区
ガバナー 花田 勝彦